专利摘要:
本発明による素材の堆積物は、カーボンナノバッド分子を含む。カーボンナノバッド分子は、少なくとも1つのフラーレン基(2)を介して互いに結合する。本発明による電子デバイスは、カーボンナノバッド分子を含む堆積物を含む。本発明による電子デバイスは、例えば、トランジスタ(18)、電界エミッタ(17、19)、透明電極(15、24、28、30)、コンデンサ(31)、太陽電池(32)、光源、ディスプレイエレメントまたはセンサ(33)であり得る。a
公开号:JP2011505312A
申请号:JP2010530501
申请日:2008-10-30
公开日:2011-02-24
发明作者:アーッポ ルース
申请人:カナトゥ オイ;
IPC主号:C01B31-02
专利说明:

[0001] 本発明は、電子工学、マイクロエレクトロニクスおよび電子材料に関する。特に、本発明は、異なる種類の電子デバイスにおいて用いられる素材の堆積物に関する。]
背景技術

[0002] より高速で、より効率的で、かつより安価な電子部品を製造するために、新素材が絶えず必要とされている。例えば、マイクロエレクトロニクス素子に特有の大きさは、ナノサイズに向かって縮小し続けているので、新素材は、特にこの原子サイズにおいて生じる量子力学的な影響を考慮する必要があり得る。]
[0003] 電子工学産業およびマイクロエレクトロニクス産業における処理技術の2次元的性質のために、階層構造、薄膜または他の堆積物という形の新素材の使用が特に重要である。従来の素材は、電気的、熱的および機械的な安定性が制約されていることが多い。更に、10ナノメートル未満の厚さを有する電気伝導性のある連続的な金属の層、薄膜または堆積物を確実に製造することは、現在の公知の成膜方法では困難である。これらの非常に薄い堆積物は、堆積物における高電流密度によって生じる熱損傷および電気移動に特に影響されやすい。従来の薄膜および他の堆積物の安定性の欠如によって、薄膜素材がデバイスの隣接領域に拡散し、その結果として、デバイス性能の劣化のみならず、デバイスの不良にさえつながる。マイクロエレクトロニクスデバイスの大きさがナノサイズに向かって縮小するにつれて、素材拡散の問題は更に顕著なものとなる。]
[0004] 電気的、熱的および機械的に優れた安定性、という一般的な有益な特性に加えて、堆積物を用いる特定の用途によって、堆積物にはいくつかの重要な素材要件が存在する。例えば、電界効果トランジスタ(FET)において、チャネルを形成する素材は、最高水準のデータ処理装置に要求される高スイッチング速度に準拠するために、高オン/オフ比および高電子移動度を有しなければならない。例えば、電界放出ディスプレイ(FED)の電界エミッタとして用いられる堆積物には、低い仕事関数が要求される。透明電極として用いられる堆積物は、自明の光学的要件に加えて、低いシート抵抗をもたらし得る高導電性という要件を有する。透明な導電性の堆積物または電極は、例えば、ディスプレイ(例えば、FED、LCD、プラズマディスプレイおよびCRT)、ソリッドステート光源、太陽電池、タッチスクリーンおよび電荷散逸表面、ならびに例えば電磁遮蔽において、更に用いられる。スーパーコンデンサにおいて、電極素材用の電気的に安定して多孔質で高度に導電性の堆積物に対するニーズが存在する。太陽電池における電極は、太陽放射に対して優れた透過性を有する伝導性の高い素材を必要とする。更に、各種センサは、例えば環境条件によって異なる導電性を必要とする。上記のすべてのデバイスにおいて、堆積物の機械的柔軟性は、そのようなデバイスの設計に更なる柔軟性をもたらし得る。更に、機械的柔軟性のある堆積物は、例えばフレキシブル太陽電池、フレキシブルディスプレイなどのデバイスの製造を可能にし得る。]
[0005] 特許文献1において、新しい種類の炭素系分子およびその合成方法が開示されている。これらの分子(以下、カーボンナノバッドまたはカーボンナノバッド分子と記載する)は、チューブ状炭素分子の側面に共有結合的に結合したフラーレンまたはフラーレン状分子を有する(図1)。上記の公報には、分子レベルにおいてカーボンナノバッドが興味深い電気特性を有することが開示されている。] 図1
[0006] 分子の配向を充分な精度で一定の位置に制御することは困難であるため、電子デバイスにおいて個々のカーボンナノバッド分子を用いることは困難である。更に、デバイスの一定の位置において単一分子を用いるためには、分子が、所定の長さおよび結晶構造のものであることが要求され、この制御も非常に困難である。例えば太陽電池およびスーパーコンデンサなどの一部のデバイスにおいて、素材の大きさまたは量は、単に充分に大きいものでなければならないため、単一分子の使用は可能ではない。]
[0007] 上述のように、当該技術分野において、例えばキャリア輸送およびキャリア蓄積のための電子部品に用いられるデバイス特有の他の特性を有する、より安定した新しい種類の堆積物に対して大きなニーズが存在する、ということは明らかである。電子部品に特有の大きさが縮小し、その速度および効率が向上するにしたがって、このニーズは増大していくことが予想される。]
先行技術

[0008] PCT公報第FI2006/000206号明細書]
発明が解決しようとする課題

[0009] 本発明の目的は、新型の堆積物、および新型の堆積物を利用して改善された電子デバイス構造を提供することによって、従来技術の上述の技術的問題を低減することである。]
課題を解決するための手段

[0010] 本発明は、独立請求項1及び7に示す内容によって特徴づけられる。]
[0011] 本発明による素材の堆積物は、カーボンナノバッド分子を含む。カーボンナノバッド分子は、少なくとも1つのフラーレン基を介して互いに結合する。]
[0012] 本発明による電子デバイスは、カーボンナノバッド分子を含む堆積物を含む。]
[0013] 個々のカーボンナノバッド分子は、主に炭素原子を含むが、他の元素を含む基を用いて分子を官能基化してもよい。従って、カーボンナノバッド分子を含む堆積物は、ほとんどの場合において炭素原子を含むが、官能基化の間におよび不純物として他の元素を堆積物に組み込んでもよい。]
[0014] 本発明による堆積物および電子デバイスにおけるカーボンナノバッド分子は、分子がランダムに分散するか、あるいは完全にまたは部分的に整列し得る、ネットワークの形をとる。本発明の一実施形態において、カーボンナノバッド分子は、本発明による素材の堆積物において電気伝導経路のネットワークを形成する。]
[0015] 本発明の別の実施形態において、カーボンナノバッド分子は、本発明による素材の堆積物において電気伝導経路の基本的に平行な配列を形成する。これらの基本的に平行な導電経路は、複数の単一分子電子デバイスを同時に製造する方法を提供し、その使用により、1つのデバイスの操作から、例えば回路の依存を低減することができる。]
[0016] 薄膜または他の堆積物にカーボンナノバッド分子がランダムに分散または平行に配列されることによって、これらの分子の堆積物は、電流フローにとって多くの可能な経路を確実に含むことになる。堆積物はまた、統計学的に多数の分子を提供するので、個々の分子の特性の変動による影響が抑制される。従って、本発明によるカーボンナノバッド分子を含む堆積物は、個々の分子の機能に依存しない。電流フローが個々の伝導分子に依存するデバイスとは対照的に、このことは、カーボンナノバッド分子を含む堆積物を利用するデバイスの信頼性を向上させる。]
[0017] 本発明の一実施形態による電子デバイスにおいて、カーボンナノバッド分子を含む堆積物は、キャリア輸送またはキャリア蓄積の機能を提供する。]
[0018] 本発明によるカーボンナノバッド分子を含む堆積物は、例えば、気相または液体からの濾過、力場における成膜、およびスプレー塗布またはスピン乾燥を用いた溶液からの成膜などの、公知の方法を用いて成膜され得る。カーボンナノバッド分子はまた、溶液中に懸濁されてもよく、例えばシリコンウエハ上に噴霧またはスピンコートされることによって薄膜などを形成してもよい。カーボンナノバッド分子はまた、表面上で成長させることもできる。堆積物は、更にパターン化することにより、特殊な形状を形成することができる。本発明の一実施形態において、本発明による素材の堆積物は、素材の量、薄膜またはワイヤである。]
[0019] 本発明の別の実施形態において、本発明による素材の堆積物は、1ナノメートル乃至10センチメートルの間の厚さ、好ましくは1ナノメートル乃至100マイクロメートルの間の厚さを有する。]
[0020] 導電素材または半導電素材の従来の堆積物と比較して、本発明によるカーボンナノバッドを含む堆積物は、電気的、熱的および機械的に優れた安定性を有する。これらの特性は、電子デバイスにおけるキャリア輸送のために用いられる堆積物において、特に重要である。安定性要件は、小さな物理的寸法を有する電子デバイスにおいて、またはフレキシブルデバイスにおいて、または苛酷な厳密な環境において操作する電子デバイスにおいて、より一層顕著なものとなる。]
[0021] 本発明の一実施形態において、カーボンナノバッド分子は、本発明による素材の堆積物における少なくとも1つのフラーレン基を介して、互いに結合する。]
[0022] 本発明による堆積物の安定性の根拠は、フラーレン基が、チューブ状部分の側面に、または他のカーボンナノバッド分子のフラーレン基に、直接的にまたは架橋分子を介して結合する能力にある。フラーレン基によって可能となる安定した分子間結合は、個々の分子同士のすべりを効率的に防止する。本発明による堆積物の安定性は、カーボンナノバッド分子の安定した分子内共有結合によって、更に強化される。結合はまた、ネットワークの全体の抵抗を下げる、分子間の低抵抗接続としての役割を果たし得る。]
[0023] カーボンナノバッド分子を含む堆積物の安定性に加えて、堆積物は、本発明による堆積物の独特な結合方式から得られる他の多くのデバイス特有の有益な特性を有する。これらの特性は、例えば、低い仕事関数、機械的柔軟性、ナノ多孔質の構造、高導電性、制御可能な導電性および半導電性、および高いキャリア移動度を含み、これらを本発明による電子デバイスに利用することができる。]
[0024] 本発明の一実施形態において、カーボンナノバッド分子は、本発明による素材の堆積物における少なくとも1つのフラーレン基を介して、官能基化される。この官能基化は、例えば染料または光活性官能基によってなされるものであり、それによって電磁放射によって電子を励起する手段を提供したり、またはカーボンナノバッド分子を含む堆積物の導電性またはバンドギャップを変えたりする。]
[0025] 本発明の一実施形態において、本発明による素材の堆積物は、1マイクロメートルあたり10ボルト未満の閾値電界、好ましくは1マイクロメートルあたり2ボルト未満の閾値電界、最も好ましくは1マイクロメートルあたり1ボルト未満の閾値電界を有する電子放出をもたらす、低い仕事関数を有する。]
[0026] 本発明の別の実施形態において、本発明による素材の堆積物のオン/オフ比は、1よりも大きく、好ましくは1×102よりも大きく、最も好ましくは1×104よりも大きい。ここで、オン/オフ比は、外部刺激があるとき(オン状態)の半導電素材の導電性と、外部刺激がないとき(オフ状態)の半導電素材の導電性との比率として定義される。]
[0027] 本発明の別の実施形態において、本発明による素材の堆積物は、1×10−5乃至1×108S/mの範囲、好ましくは0.1乃至1×107S/mの範囲、最も好ましくは1×103乃至1×106S/mの範囲の導電性を有する。]
[0028] 本発明の別の実施形態において、本発明による素材の堆積物は、1×10−6乃至1×104オーム/平方の範囲、好ましくは1×10−5乃至1×103オーム/平方の範囲、最も好ましくは1×10−4乃至1×102オーム/平方の範囲のシート抵抗を有する。]
[0029] 本発明の更に別の実施形態において、本発明による素材の堆積物のキャリア移動度は、10−5cm2/(Vs)よりも大きく、好ましくは10−3cm2/(Vs)よりも大きく、最も好ましくは10−1cm2/(Vs)よりも大きい。]
[0030] 本発明の更に別の実施形態において、本発明による素材の堆積物は、0.001乃至10電子ボルトの範囲、好ましくは0.01乃至5電子ボルトの範囲、最も好ましくは0.1乃至1.0電子ボルトの範囲のバンドギャップを有して半導電性である。]
[0031] 多くの電子デバイスにおいて、カーボンナノバッド分子を含む堆積物の使用は、製造コストをも低減する。例えば、広い面積を有するFEDの製造において、従来のマイクロチップ技術では、高価な半導体処理装置を使用する必要がある。また、従来のITOによる透明電極の製造は、一つにはインジウムの不足および高価格のために、更にはITO電極の製造にたいてい必要とされる高温真空法のために、費用がかかる。マイクロチップ技術ならびに透明ITO電極は、後述するように、カーボンナノバッド分子を含む堆積物の使用に置き換えることができる。]
[0032] 本発明の一実施形態において、本発明による電子デバイスは、トランジスタまたは電界効果トランジスタである。これらのデバイスにおいて、カーボンナノバッド分子を含む堆積物は、堆積物が存在するデバイス構造の部分によって、例えば高オン/オフ比、高導電性および制御可能な半導電性を必要とし得る。]
[0033] 本発明の別の実施形態において、本発明による電子デバイスは、透明電極である。本出願において、カーボンナノバッド分子を含む堆積物は、例えば高い横方向の導電性を必要とし得る。カーボンナノバッド分子を含む透明電極は、例えば、ディスプレイ、光源、または太陽電池において用いられ得る。]
[0034] 本発明の更に別の実施形態において、本発明による電子デバイスは、電界エミッタである。本出願におけるカーボンナノバッド分子を含む堆積物の臨界的性質は、弱い電界によってでさえも堆積物からの電子放出を可能にする、低い仕事関数である。このことは、電界エミッタ構造の効率を向上させる。]
[0035] 本発明の更に別の実施形態において、本発明による電子デバイスは、光源、ディスプレイエレメント、コンデンサ、太陽電池またはセンサである。これらのデバイスは、カーボンナノバッド分子を含む堆積物を、様々な態様で利用し得る。デバイスは、例えば透明電極および電界エミッタを組み込んでもよい。コンデンサまたはスーパーコンデンサは、カーボンナノバッド分子を含む堆積物のナノ多孔質構造を利用し得る。太陽電池およびセンサは、カーボンナノバッド分子を含む堆積物の導電性および/または制御可能な半導電性を利用し得る。特に、センサのみならず上記の他の電子デバイスは、外部刺激のために、カーボンナノバッド分子を含む堆積物の多様な伝導率を利用し得る。より正確には、堆積物の導電性は、例えば、堆積物においてフラーレン部分に付着する分子の吸着または他の結合によって影響され得る。また、カーボンナノバッド分子を含む堆積物と相互作用をする温度または放射の変動は、堆積物の導電性に影響を及ぼし得る。]
[0036] 以下に、添付の図面を参照して本発明を更に詳細に説明する。]
図面の簡単な説明

[0037] フラーレンまたはフラーレン状分子がチューブ状炭素分子に共有結合的に結合するカーボンナノバッド分子について、5つの異なる分子モデルを示す図である(従来技術)。
本発明の一実施形態による堆積物におけるカーボンナノバッド分子の配置を概略的に示す図である。
本発明の一実施形態によるカーボンナノバッド分子のランダムな配向を概略的に示す図である。
本発明の一実施形態によるカーボンナノバッド分子の基本的に平行な配向を概略的に示す図である。
本発明の一実施形態による電界効果トランジスタ構造を概略的に示す図である。
本発明の一実施形態による横電界エミッタ構造を概略的に示す図である。
本発明の一実施形態による垂直電界エミッタ構造を概略的に示す図である。
本発明の一実施形態によるコンデンサ構造を概略的に示す図である。
本発明の一実施形態による太陽電池構造を概略的に示す図である。
本発明の一実施形態によるセンサ構造を概略的に示す図である。
本発明の一実施形態による電界放出光源構造の製造工程を概略的に示す図である。
本発明の一実施形態による電界放出光源構造の製造工程を概略的に示す図である。
本発明の一実施形態による電界放出光源構造の製造工程を概略的に示す図である。
本発明の一実施形態による太陽電池の製造工程を概略的に示す図である。
本発明の一実施形態による太陽電池の製造工程を概略的に示す図である。
本発明の一実施形態によるコンデンサの製造工程を概略的に示す図である。
本発明の一実施形態によるコンデンサの製造工程を概略的に示す図である。
本発明の一実施形態によるコンデンサの製造工程を概略的に示す図である。
本発明の一実施形態によるコンデンサの製造工程を概略的に示す図である。
本発明の一実施形態によるコンデンサの製造工程を概略的に示す図である。]
[0038] 図2aに図示するように、カーボンナノバッド分子は、分子のフラーレンまたはフラーレン状部分2を介して、カーボンナノバッドを含む堆積物における隣のカーボンナノバッド分子と結合し得る。カーボンナノバッド分子のフラーレンまたはフラーレン状部分2は、同一の分子のチューブ状部分1の外側に、共有結合的に結合される。図1に図示するように、分子の結合すなわち結合部分3は、いくつかの原子を含み得る。図2aに結合方式を2次元的に図示するが、個々のカーボンナノバッド分子の配向は、それぞれ図2bおよび図2cに図示するように、ランダムまたは整列の状態であり得る。] 図1 図2a 図2b 図2c
[0039] 個々のカーボンナノバッド分子の導電性は、当該分子のチューブ状部分1のキラリティと、フラーレンまたはフラーレン状分子の濃度とによって制御される。フラーレン濃度を増加させると、半導体チューブの留分が増加する。このことは、例えば半導電性または導電性の(金属的な)カーボンナノバッド分子を製造する可能性を切り開く。同様に、本発明によると、堆積物の密度、(導電経路の方向における)長さ、幅、および厚さ、ならびに堆積物における導電分子および半導電分子の相対量を制御することによって、導電性または半導電性の堆積物を製造することができる。堆積物の半導電性は、同様に更に制御することができる。]
[0040] 薄膜または他の堆積物における複数のカーボンナノバッド分子のランダム分布(図2b)または整列配向(図2c)によって、これらの分子のネットワークは、堆積物における電流フローの可能な経路を多く含むことが確実となる。従って、本発明によるカーボンナノバッド分子を含む堆積物は、個々の分子の機能に依存しない。このことは、カーボンナノバッド分子を含む堆積物を利用するデバイスの信頼性を向上させるものであり、電流フローが個々の伝導分子に依存するデバイスとは対照的である。本発明の一実施形態によると、ネットワークの部分的な整列を用いて、特定の方向における導電経路の数を増減させることができる。更に、本発明の一実施形態によると、本発明による堆積物におけるカーボンナノバッド分子の基本的に平行な整列は、複数の単一分子電子デバイスを同時に製造する方法を提供する。基本的に平行な導電経路を用いることにより、例えば回路が1つのデバイスの操作に依存することを低減できる。] 図2b 図2c
[0041] ナノバッド分子は、以下の技術によって整列させてもよい。ナノバッドを含むエアロゾルは、例えばプレートにおける狭いスリットの中に導入される。ギャップの高さは、好ましくはナノバッドの平均長またはナノチューブ束の長さの100倍未満であり、より好ましくはナノバッドの平均長またはナノチューブ束の長さの50倍未満であり、最も好ましくはナノバッドの平均長またはナノチューブ束の長さの20倍未満である。ギャップの長さは、好ましくはギャップの高さの5倍を超え、より好ましくはギャップの高さの10倍を超え、最も好ましくはギャップの高さの20倍を超える。基板をギャップ内に固定することにより、二次基板上に成膜する手段を提供することができる。更に、基板を冷却または荷電することにより、熱泳動または電気泳動によって成膜を強化することができる。]
[0042] ナノバッド分子を整列させて成膜するナノバッド成膜装置は、直径1センチメートルのチューブの軸に垂直な厚さ5ミリメートルの平坦な金属板を固定することによって構築されるので、キャリアガス内のナノバッドのエアロゾルフローは、プレート内のスリットを通過しなければならない。金属板は、プレート表面に垂直にレーザカットされた5つの平行スリットを有する。スリットは、高さが0.25ミリメートル、幅が7.0ミリメートル、スリット同士の間隔が1ミリメートルである。直径約1マイクロメートルのナノバッド束を含むエアロゾルは、チューブに導入され、スリットを通して流れることにより、フローにほぼ整列したチューブの一部が、スリットの側面上に成膜する。]
[0043] 図2aのカーボンナノバッドの堆積物の独特の結合方式は、個々のカーボンナノバッド分子の分子構造(図1参照)と共に、本発明による堆積物のために非常に有用な特性のセットとなる。フラーレン基が別のカーボンナノバッド分子に結合する能力は、これらの分子を含む堆積物の特別な電気的、熱的および機械的な安定性をもたらし、ナノバッド分子のチューブ状部分の分離を増加させるので、ナノ細孔性および比表面積を増加させる。安定した分子間結合は、個々の分子同士のすべりを効率的に防止し、個々の分子間の電荷移動を増加させる。本発明による堆積物の安定性は、カーボンナノバッド分子の安定した分子内共有結合によって、更に強化される。] 図1 図2a
[0044] カーボンナノバッド分子を容易に官能基化する能力は、例えば、染料または光活性官能基が分子に結合することを可能にするので、電磁放射によって電子を励起する手段を提供し、またはカーボンナノバッド分子を含む堆積物における分子の機能を変更する。]
[0045] 本発明による堆積物の特性は、低い仕事関数(例えば電界閾値が約0.65V/μm)、極めて高い伝導率(例えば電流搬送容量が約1010A/cm2)、および極めて高い電子移動度(例えば100000cm2/(Vs)にさえ達する)を含み得る。それに加えて、カーボンナノバッド分子を含む炭素系堆積物は、高性能の電子デバイスからの熱除去に関する問題を軽減する高い熱伝導率を有する。これらの特性はいずれも、カーボンナノバッド分子を含む堆積物の原子構造によるものである。上記のように、電子デバイスにおける単一分子に代わって、カーボンナノバッドの堆積物は、カーボンナノバッド分子の有用な特性と、カーボンナノバッドの堆積物を用いる利点とを組み合わせて強化するものである。]
[0046] カーボンナノバッドの堆積物において隣接する分子間の結合は、共有結合的でなくてもよく、イオン性質を有するもの、またはファンデルワールス型であってもよい。それにもかかわらず、分子のフラーレンまたはフラーレン状部分2は、活性基としての役割を果たし、活性基は、更に官能基化することができ、個々のカーボンナノバッド分子間の安定した結合を形成することができる。これらの分子特性は、カーボンナノバッド分子によって安定した堆積物を製造することを著しく簡素化する。カーボンナノバッド分子のフラーレン部分2はまた、分子構造に非対称性をもたらし、そのことは本発明による堆積物の成膜中に分子を特定の配向に整列させることに役立ち得る。分子整列は、例えば特定の用途のために堆積物の電気的性質を適合化することに役立ち得る。この種の堆積物の操作はまた、堆積物の伝導率を局所的に制御するために用いてもよい。]
[0047] 本発明によるカーボンナノバッド分子を含む堆積物は、例えば、気相または液体からの濾過、力場における成膜、およびスプレー塗布またはスピン乾燥を用いた溶液からの成膜などの、公知の方法を用いて成膜され得る。カーボンナノバッド分子はまた、溶液中に懸濁させてもよく、例えばシリコンウエハ上に噴霧またはスピンコートすることによって薄膜などを形成してもよい。カーボンナノバッド分子はまた、表面上で成長させることもできる。]
[0048] 本発明の一実施形態による図3のFET構造18は、導電ゲート層4と、導電ゲート層4上の絶縁層5とを含む。デバイスは、ソース電極6と、ドレイン電極8と、それらの間のチャネル層7とを更に備え、ソース電極6およびドレイン電極8は、絶縁層5の上にある。チャネル層7は、ソース電極6およびドレイン電極8と電気的接触をしている。デバイスのチャネル層7は、カーボンナノバッド分子を含む半導電堆積物である。更に、導電ゲート層4、導電ソース電極6および導電ドレイン電極8はまた、カーボンナノバッド分子を含むことにより、これらの層の機械的、電気的および熱的な特性を強化するか、または製造を簡素化し得る。堆積物の内部の導電性ナノバッド分子の量を増加させることによって、導電ゲート層4、導電ソース電極6および導電ドレイン電極8の導電性が増加し得る。] 図3
[0049] 本発明の一実施形態による図3の例示的なデバイスは、従来のFETと同様に作動するが、従来のFET構造と比較すると、ソース電極6およびドレイン電極8の下に導電ゲート層4があるという点において、デバイス構造18が逆転している。カーボンナノバッド分子を含む半導電堆積物であるチャネル層7は、トランジスタのオン状態における高導電性および高電子移動度のチャネルをデバイスに提供する。高オン/オフ比と共に、このことは、チャネルが例えば単結晶シリコンから製造される従来のFETデバイスと比較すると、図3の例示的なデバイス18について、高スイッチング速度と低減した電力消費とを含む優れた性能を可能にする。更に、チャネル層7の高い熱伝導率は、高電力で作動するデバイスからより効率的な熱除去を可能にする。このことは、FET構造の設計に柔軟性をもたらす。更に、堆積物含むカーボンナノバッド分子の安定性は、信頼性を向上させ、デバイスの寿命を延ばす。] 図3
[0050] 図3の実施形態はまた、例えばpドープしたシリコンから形成される導電ゲート層4を有してもよく、絶縁層5は、例えばより高い誘電率Kを有する二酸化ケイ素(SiO2)または他の絶縁材などであってもよい。ソース電極6およびドレイン電極8はまた、金属などの導電素材であってもよいが、例えばドープポリシリコンを用いてもよい。導電ゲート層4、ソース電極6およびゲート電極8はまた、カーボンナノバッド分子を含むことによって、これらの層の機械的、電気的および、熱的な特性を強化し得る。最終的に、図3の実施形態の構造18を実現する素材の選択は、トランジスタ操作がキャリアのエネルギーレベルにもたらす必要条件によって左右される、ということは明らかである。] 図3
[0051] カーボンナノバッド分子を含む堆積物は、低温電子放射のために要求される低い仕事関数を備えている。この特性は、例えば図4のような横電界エミッタ構造17に利用し得る。構造17は、絶縁基板9と、引出電極10と、陰極電極13と、電子エミッタ12とを含む。構造は、陰極電極13と陽極電極15との間の真空ギャップ16と、陽極電極15上にわたる発光層14とを更に備える。電子エミッタ12は、カーボンナノバッド分子を含む堆積物であってもよい。電子エミッタ12および陰極電極13は、互いに電気的接触をしている。更に、引出電極10および陰極電極13は、カーボンナノバッド分子を含む堆積物であってもよい。] 図4
[0052] 引出電極10と陰極電極13との間に電圧Vfが印加されると、電子エミッタ12は、陰極電極13と陽極電極15との間の真空ギャップ16の中に電子を放出する。電子エミッタ12の仕事関数によって規定される閾値を電圧Vfが超過すると、引出電極10に向かって電子放出が生じる。図4の例示的な構造17には、陰極電極13と陽極電極15との間に印加される電圧Vaもある。電子エミッタ12からの引出の後、Vaによって生成される電界の結果として、引き出された電子の速度ベクトルは、陽極電極15の方に向かい始める。真空ギャップ16の電界は、図4に図示するように、電子が曲線軌道をたどって最終的に発光層14に突き当たる。電子軌道の曲率は、印加電圧VfおよびVaの比率に依存する。突き当たる電子は、発光層14を励起し、発光層は例えば亜リン酸素材であり得る。横電界エミッタ構造17は、例えば電界放出ディスプレイ(FED)またはソリッドステート照明における発光素子として利用され得る。] 図4
[0053] 図5は、カーボンナノバッド分子を含む堆積物を含む、本発明による他の電界エミッタ構造を示す。デバイスは、陰極電極20と、電子エミッタ21と、真空ギャップ22と、発光層23と、陽極電極24とを含む垂直電界エミッタ構造19である。電子エミッタ21は、カーボンナノバッド分子を含む堆積物であってもよい。陰極電極20および電子エミッタ21は、互いに電気的接触をしている。電子エミッタ21の仕事関数によって規定される閾値よりも高い電圧Vaが、陽極電極24と陰極電極20との間に印加されると、電子エミッタ21は、真空ギャップ22を通じて発光層23に電子を放出する。この電界エミッタ構成19において放出される電子の軌跡は、基本的に一直線である。放出された電子が、例えば亜リン酸素材の発光層23に突き当たると、発光層23は光を放出する。垂直電界エミッタ構造19は、例えば電界放出ディスプレイ(FED)またはソリッドステート照明の発光素子として利用され得る。] 図5
[0054] カーボンナノバッド分子を含む堆積物である電子エミッタ12、21は、電界エミッタ構造17、19の効率を大幅に向上させる。金属または従来の半導体から製造されたマイクロチップを利用する最高水準の技術と比較すると、より低い電圧は、電子エミッタ12、21から電子を引き出すのに充分である。このことは、カーボンナノバッド分子を含む堆積物の低い仕事関数によるものである。従って、横電界エミッタ構造17のより低い電圧Vaもまた、必要とされる電子の曲線軌道をもたらすのに充分である。より低い動作電圧VaおよびVfは、例えばFEDまたはソリッドステート光源における対応する発光素子の電力消費を低減する。堆積物を含むカーボンナノバッド分子の高導電性はまた、電界エミッタ構造17、19の抵抗損失を低減し、それらの効率を更に向上させる。更に、堆積物を含むカーボンナノバッド分子の安定性は、信頼性を向上させ、構造17、19の寿命を延ばす。また、電界に対して堆積物を整列させる必要がないということは、製造コストを簡素化および低減する。]
[0055] 堆積物を含むカーボンナノバッド分子を応用可能な電子デバイスの他の例は、透明電極である。なお、図4および図5の例示的実施形態は、そのようなデバイスを含む。アノード電極15、24は透明であり得るので、発光層14、23から放出される光は、例えばFEDまたは光源の観察者に向かう光をほとんど損失することなく、透明電極15、24を透過することができる。] 図4 図5
[0056] 堆積物の高導電性によって、非常に薄い堆積物でさえも低いシート抵抗が達成されるため、カーボンナノバッド分子を含む堆積物を透明電極として用いることができる。導電性堆積物が非常に薄くなれば、やはり光の透過性を保持することができる。更に、カーボンナノバッド分子を含む堆積物の安定性は、信頼性を向上させ、透明電極の寿命を延ばす。]
[0057] 図6の例示的なコンデンサ(例えばスーパーコンデンサ)構造31は、第1電極25と、第2電極27と、第1電極25と第2電極27との間の電解液層26とを含む。この構造31において、第1電極25または第2電極27、あるいは電極25、27の両方は、カーボンナノバッド分子の電気伝導ネットワークを含む堆積物であってもよい。図6において、電極25、27は、コンデンサ31を荷電するために用いることのできる電源に接続される。電解液26は、電解液26の側面から電極/電解液界面に荷電を提供する固体または圧縮性イオン伝導体であってもよい。個々のナノバッド分子のチューブ構造は、空孔内における荷電蓄積を可能にする電極25、27のためのナノ多孔質構造となる。更に、図2aに示すように、カーボンナノバッド分子のフラーレンまたはフラーレン状部分2は、堆積物における個々のナノバッド分子間のセパレータとしての役割を果たしてもよい。このことは、堆積物において互いに近くの個々の分子が詰まる可能性を低減し、堆積物の表面積を更に増加させる。結果として、カーボンナノバッド分子の電気伝導ネットワークを含む堆積物である電極25、27は、電極/電解液界面における荷電蓄積のための莫大な表面積を有する構造を有し、このことはデバイス31のキャパシタンスを増加させる。この表面積を効率的に利用するために、電解液26は、好ましくは、電極25、27のカーボンナノバッドの堆積物の空孔に侵入可能な素材である。カーボンナノバッド分子のネットワークを含む電極25、27の高い導電率および優れた安定特性は、コンデンサまたはスーパーコンデンサの信頼性および効率を更に向上させる。本発明の一実施形態によるカーボンナノバッド分子の堆積物について、6MのKOH溶液における750F/g以下の放電キャパシタンスを測定した。] 図2a 図6
[0058] 図7に概略的に示す太陽電池構造32は、2つの電気伝導電極28、30の間に挟まれた半導電層29を含む。層28、29、30は、いずれもカーボンナノバッド分子のネットワークを含んでもよい。電極28、30においてカーボンナノバッド分子の電気伝導ネットワークを用いることにより、電磁放射をほとんど吸収せずに通過させる透明導電層を形成し得る。カーボンナノバッド分子を含む堆積物によって可能となるこれらの電極28、30は、効率的な低損失太陽電池の操作に必要とされる高い横方向導電性を有する。] 図7
[0059] 図7における半導電層29は、ナノバッド分子の半導電ネットワークを含み、その導電性は、上記のようにナノバッド分子のキラリティによって制御し得る。カーボンナノバッド分子のネットワークにおいて、フラーレン基を介する安定した分子間結合は、個々のナノバッド分子間の電荷移動を増加させ、ネットワーク全体にわたり高導電性の経路をキャリアに提供する。半導電層29において、荷電が透明電極に集まるにしたがって、増加する電荷移動が抵抗損失を低減する。カーボンナノバッド分子のフラーレン部分は、分子の官能基化による電磁放射の吸収増加を更に可能にするので、例えば、半導電層29において電子を価電子帯から伝導帯へと励起する。電極28、30の高い導電性、およびカーボンナノバッド分子のネットワークを含む層28、29、30の全ての優れた安定特性は、太陽電池構造32の信頼性および効率を更に向上させる。] 図7
[0060] 必要に応じて、図8に概略的に示すセンサ構造33は、基板34と、導電性または半導電性の層35と、保護コーティング36とを含む。図8の層35は、ナノバッド分子のネットワークを含み、それがフラーレン部分を介して官能基化されることにより、例えば電磁放射または他の外部刺激に対する層およびセンサの感度が強化される。それに加えて、カーボンナノバッド分子を含む層35の導電性または半導電性は、上記のように制御可能であるため、センサ構造33は様々な環境の様々な刺激を感知するように調整し得る。更に、カーボンナノバッド分子のネットワークにおいて、フラーレン基を介する安定した分子間結合は、個々のナノバッド分子間の電荷移動を増加させ、ネットワーク全体にわたり高導電性の経路をキャリアに提供する。半導電層35における電荷移動が増加することにより、デバイス33の抵抗損失が低減する。カーボンナノバッド分子を含むナノバッド層35の優れた安定特性は、センサ構造33の信頼性および効率性を更に向上させる。] 図8
[0061] 例示的なセンサ構造33は、電気抵抗的に作動する。堆積物35にわたって電圧が接続されているときに、例えば電磁放射などの外部刺激が、ナノバッド層35の導電性を変化させる。図8に図示するように、導電性の変化は、例えば、ナノバッド層35を通じて横方向に流れる電流(I)を測定することによって観察することができる。] 図8
[0062] 本発明の一実施形態において、ナノバッド層35のセンサ構造は、構造の他層を支持する基板34を必要としないという点において、独立型であってもよい。更に、本発明によるセンサ構造への外部刺激は、例えば、電界などの場、温度、電磁放射などの放射の形であってもよく、吸着または結合した分子であるデバイスは、例えば、電界、放射、温度、気体または液体のセンサとしての役割を果たすことができる。また、カーボンナノバッド分子を含む堆積物の密度は、外力または圧力の適用によって変更可能であるので、ナノバッド分子間の相互接続の数および質を変えることになり、そのような堆積物は、例えば圧力センサまたは加速度計としての役割を果たすことができる。]
[0063] 上記の例におけるカーボンナノバッド分子を含む堆積物の厚さは、例えば1ナノメートル乃至10センチメートルの範囲であってもよい。この範囲において、カーボンナノバッド分子を含む堆積物は製造可能であり、連続的であるので、堆積物の特性は、堆積物における不連続性という欠点を有しない。]
[0064] (製造の実施例)
カーボンナノバッド分子を含む電子デバイスの製造について、以下に詳述する。以下の方法は、本発明の一部の実施形態のための実施例として示す。実施例において用いられるナノバッド分子は、カナトゥオイ(Canatu Oy)社から市販されていており、特許出願公開公報第WO/2007/057501号明細書に開示される方法を用いて合成することができる。1ナノメートルあたり1つのフラーレンというフラーレン濃度を有するカーボンナノバッド分子を合成するために、公報第WO/2007/057501号明細書に開示される方法において、合成反応装置内のH2OおよびCO2の濃度は、それぞれ135ppmおよび4000ppmである。10ナノメートルあたり1つのフラーレンというフラーレン濃度を有するカーボンナノバッド分子を合成するための、対応するH2Oおよび二酸化炭素CO2の濃度は、それぞれ100ppmおよび500ppmである。]
[0065] (透明電極)
本発明の一実施形態による透明電極は、以下の手順に従って製造される。ナノバッド合成反応装置は、1000℃の燃焼室調整温度において操作される。ナノバッド生成物は、ニトロセルロースフィルタに集められ、反応装置は、ナノバッド生成物が10ナノメートルあたりほぼ1つのフラーレンの濃度を有するという条件において操作される。結果として生じる薄膜は、合成反応装置の外部にて透明PE基板に対して押圧され、堆積物は、室温においてニトロセルロースフィルタからPE基板へと転写される。結果として生じる層は、まずエタノールに浸漬され、次に硝酸に浸漬される。硝酸処理は、ナノバッド層の導電性を約10倍増加させ、エタノール処理は、ナノバッド層の導電性を更に5倍増加させる。これらの処理は、ナノバッド層の透過性に影響を及ぼさない。一例として、結果として生じるナノバッド薄膜のシート抵抗は、550ナノメートル波長における90%、50%、および40%の透過率について、それぞれ約500オーム/平方、100オーム/平方、および30オーム/平方であることが測定された。開示される方法によって製造されるカーボンナノバッド分子を含む透明電極は、例えば、ディスプレイ、光源、または太陽電池において用いられ得る。]
[0066] (電界効果トランジスタ)
本発明の一実施形態によるボトムゲート電界効果トランジスタは、以下の手順に従って製造される。ボトムゲートトランジスタは、ゲート誘電体としての役割を果たす、熱的に成長させたSiO2(100ナノメートル)でコーティングされ高度にBドープされたSi基板上に、1ナノメートルあたりほぼ1つのフラーレンの濃度を有するナノバッドネットワークを成膜することによって製造される。より優れた導電性のために、300ナノメートルのPt層の裏面がスパッタリングされる。ナノバッド成膜の前に、開いた領域を有するAZポリマー成膜のフォトリソグラフィ工程が実行される。アセトン中での剥離の後に、基板上にナノバッドネットワークがパターン形成される。引き続いて、第2フォトリソグラフィ工程は、次の金属電極成膜のために、開いた領域を有するPMMAを成膜する。ナノバッドトランジスタチャネルと接触するソース電極およびドレイン電極(30ナノメートルのTiおよび200ナノメートルのAu)は、電子ビーム蒸発装置を用いて成膜される。次に、AZポリマーおよび不必要な金属を除去する剥離プロセスが実行される。]
[0067] (センサ)
本発明の一実施形態によるセンサは、FETの製造手順と同様の手順に従って製造される。センサは、ゲート誘電体としての役割を果たす、熱的に成長させたSiO2(100ナノメートル)でコーティングされ高度にBドープされたSi基板上に、ナノバッドネットワークを成膜することによって製造される。ナノバッド成膜の前に、ナノバッドネットワークチャネルと更に接触するソース電極およびドレイン電極(30ナノメートルのTiおよび200ナノメートルのAu)は、電子ビーム蒸発装置を用いて成膜される。異なるセンサデバイス間の電気的接触を回避するために、余剰CNTは、レーザによってエッチングされる。より優れた導電性のために、300ナノメートルのPt層の裏面をスパッタリングし、Pt層はゲート電極にバイアスをかけるために用いることができる。センサは、気相または液相において操作することにより、ガスおよび液体の分子を検出することができる。]
[0068] (電界放出光源)
本発明の一実施形態による電界放出光源は、以下の手順に従って製造される。連続する図9a乃至図9cによって、手順を概略的に示す。図9aは、プロセス開始時におけるデバイスの断面構造を表し、図9cは、プロセス終了時におけるデバイスの断面構造を表す。デバイスは、「独立型」のデバイスであり得るか、またはディスプレイデバイスのピクセルの全部または一部であり得る。ナノバッド合成反応装置は、1000℃の燃焼室調整温度において操作される。生成物は、2つのニトロセルロースフィルタに集められ、反応装置は、ナノバッド生成物が1ナノメートルあたりほぼ1つのフラーレンの濃度を有するという条件において操作される。結果として生じる薄膜41の1つは、100℃の温度で金基板39に対して押圧され、堆積物はフィルタから金基板39へと転写される。ガラス基板37(例えば1平方センチメートルおよび厚さ0.5ミリメートル)は、ナノバッドでコーティングした金基板39にエポキシ樹脂で接着され、ガラス基板37と金層39との間にエポキシ層40が残される。第2ナノバッド堆積物41は、P20((Zn、Cd)S:Ag)蛍光体38でコーティングされたガラス基板37に対して押圧され、ナノバッド薄膜41は、室温においてフィルタから蛍光体コーティングガラス基板37へと転写される。金電極(図示せず)は、ナノバッドおよび蛍光体コーティングガラス37の2つの対向する端部においてスパッタリングされる。結果として生じる層状基板は、蛍光体38およびナノバッド41のコーティングを有しており、まずエタノールに浸漬され、次に硝酸に浸漬される。第1基板および第2基板が、ナノバッドコーティング表面41が内部に対向した状態で高真空にて接着されることにより、スペーサ要素42を用いて両者の間に真空ギャップ43が作り出される。真空ギャップ43の両側面上の2枚の被覆基板の間に電流が印加されると、デバイスは光源として機能する。] 図9a 図9c
[0069] (太陽電池)
本発明の一実施形態による太陽電池は、以下の手順に従って製造される。連続する図10a乃至図10bによって、手順を概略的に示す。図10aは、プロセス開始時におけるデバイスの断面構造を表し、図10bは、プロセス終了時におけるデバイスの断面構造を表す。ナノバッド合成反応装置は、1000℃の燃焼室調整温度において操作され、反応装置は、ナノバッド生成物が10ナノメートルあたりほぼ1つのフラーレンの濃度を有するという条件において操作される。生成物は、ニトロセルロースフィルタに集められる。結果として生じるナノバッド薄膜45は、透明PE基板44に対して押圧され、堆積物45は、室温においてフィルタからPE基板44へと転写される。結果として生じる第1ナノバッド層45は、まずエタノールに浸漬され、次に硝酸に浸漬されることにより、透明電極が作られる。1000℃の燃焼室調整温度およびナノバッド生成物が1ナノメートルにつきほぼ1つのフラーレンの濃度を有する条件において操作されるナノバッド合成反応装置から集められる第2ナノバッド層46は、ガラスフィルタ上に準備される。サンプルは、メタノール中のポリエチレンイミン(PEI)の20重量部溶液にオーバーナイトで浸漬され、その後、メタノールを用いて完全に洗浄される。サンプルは、次に感光性ルテニウムポリピリジン染料およびエタノールに浸漬される。薄膜を染料溶液に浸漬し、次に乾燥した後に、染料の薄膜層は、ナノバッドの表面に共有結合的に結合したままにされる。2つのナノバッド層を互いに押圧することによって、ナノバッド色素層46は、次に透明電極および第1ナノバッド層45へと転写される。導電性プラチナシート48にわたって広げられるヨウ化物電解液47の薄膜層によって、独立したバッキングが行われる。次に、ナノバッド層45、46を有する正面部分と、プラチナシート48上にヨウ化物電解液47を有する裏面部分とを、共に接合および封止することにより、電解液47が漏れることを防止する。この構造は、太陽電池として用いられる。] 図10a 図10b
[0070] (太陽電池)
本発明の一実施形態による太陽電池は、以下の手順に従って製造される。連続する図12a乃至図12cによって、手順を概略的に示す。図12aは、プロセス開始時におけるデバイスの断面構造を表し、図12cは、プロセス終了時におけるデバイスの断面構造を表す。ナノバッド合成反応装置は、1000℃の燃焼室調整温度において操作され、ナノバッド生成物は、2つの合成過程において2つのニトロセルロースフィルタ上に集められる。反応装置は、ナノバッド生成物が、一方のニトロセルロースフィルタ上では1ナノメートルあたりほぼ1つのフラーレンの濃度を有し、他方のニトロセルロースフィルタ上では10ナノメートルあたりほぼ1つのフラーレンの濃度を有する、という条件において操作される。10ナノメートルあたりほぼ1つのフラーレンを有して、結果として生じるナノバッド薄膜53は、透明PE基板52に対して押圧され、1ナノメートルあたりほぼ1つのフラーレンを有する他方のナノバッド薄膜53は、プラチナ基板57に対して押圧される。次に、ナノバッド薄膜53は、室温においてニトロセルロースフィルタからPE基板52およびプラチナ基板57へと転写される。両方のナノバッド薄膜53は、まずエタノールに浸漬され、次に硝酸に浸漬されることにより、PE基板52を含む透明電極、およびプラチナ基板57を含む不透明電極が作られる。PEDOT:PSSの薄い緩衝層54は、透明電極上でスピンコートされ、100℃の雰囲気中で乾燥される。P3HTおよびトルエンの溶液は、窒素雰囲気中でPEDOT:PSS層54上でスピンコートされることにより、厚さほぼ0.1マイクロメートルの堆積物55を作り出す。1000℃の燃焼室調整温度およびナノバッド生成物が1ナノメートルにつきほぼ1つのフラーレンの濃度を有する条件において操作されるナノバッド合成反応装置から集められる第3ナノバッド層56は、ガラスフィルタ上に準備される。第3層56は、130℃においてP3HT層55に対して押圧されることにより、第3ナノバッド層56は、P3HT層55の中に転写されて埋込まれる。プラチナ基板57上のナノバッド薄膜53は、次にP3HT/ナノバッド複合層58に対して押圧され、この結果として生じる構造が、太陽電池として用いられる。] 図12a 図12c
[0071] (コンデンサ(スーパーコンデンサ))
本発明の一実施形態によるスーパーコンデンサは、いくつかのナノバッド層を成膜することによって製造される。連続する図11a乃至図11bによって、手順を概略的に示す。図11aは、プロセス開始時におけるデバイスの断面構造を表し、図11bは、プロセス終了時におけるデバイスの断面構造を表す。浮動触媒エアロゾル反応装置からエアロゾル生成物をニトロセルロースフィルタ上に集めることによって、ナノバッド50の1つの導電層が基板上に成膜される。以下の実施例において、ナノバッドは、非導電性基板(PE)49または導電性基板49(例えばナノチューブ、ナノバッド、金、またはアルミニウム)のいずれかに転写成膜される。非導電性基板49に転写成膜される場合には、ナノバッド層50は、コレクタおよび多孔質電極としての役割を果たす。独立した導電性コレクタの場合には、第1および第2の導電性コレクタは、任意の高度に導電性または超電導性の素材であり得る。例としては、導電性金属(例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、またはステンレス鋼)、超電導セラミックスなどが挙げられる。スーパーコンデンサは、積み重ねられた構成および螺旋状に巻き付けた構成を含む他の設計であってもよいが、これらに限定されるものではない。ナノバッドは、陽極電極層および陰極電極層を形成する他の公知の技術によって、導電性または非導電性の基板49に成膜してもよい。理想的には、効率的な電荷蓄積のために、各電極は、電極において電荷蓄積を担う対応イオンの直径のほぼ3倍に対応する直径を有するナノバッドを含むべきである。ナノバッド分子の直径は、分子のチューブ状部分の直径として理解されるべきである。] 図11a 図11b
[0072] 本発明によると、電解液層51を形成するためは、従来技術において公知の多数の方法のいずれも可能である。以下の実施例において、イオン液体は、完全ではなくともほぼ完全にイオンからなる液体である、と一般に理解される。イオン液体は、一般に、塩および溶媒の両者の役割を果たすか、または100%の塩および100%の溶媒であると言う。]
[0073] 電解液層51を形成する1つの方法(方法1)において、高分子ホストは、溶媒(好ましくは高分子ホスト用の溶媒)中で溶解される。本実施例において、溶媒は、1−メチル−2−ピロリジノン(NMP)である。他の溶媒が可能である。様々な高分子ホストが可能である。この場合は、PVdF−HFP/[EMIM][Tf2N]である。PVdF−HFPが用いられる。0.34グラムのPVdF−HFP粉末は、3時間にわたる磁力撹拌の下で1.7ミリリットルのNMP中で溶解される。高分子ホストが溶媒中に完全に溶解されると、溶液が適切な量のイオン液体と混合されることにより、イオン液体によるポリマーのゲル化が可能となる。様々なイオン液体が可能である(この場合は[EMIM][Tf2N]が用いられる)。結果として生じる高分子溶液を、次に2時間にわたる磁力撹拌の下で0.8ミリリットルの[EMIM][Tf2N]と混合することにより、イオン液体によるポリマーのゲル化を完了する。次に、得られた均一なポリマー溶媒イオン液体混合物のうちの0.4ミリリットルを、基板(この場合は表面積が約6.25平方センチメートルの一片のスライドガラス)上に注ぐ。溶液を含むこのスライドガラスを、110℃の真空(22InHg)にて15時間にわたって加熱することにより、溶媒NMPを完全に蒸発させ、均一かつ透明なPVdF−HFP/[EMIM][Tf2N]薄膜を形成する。独立型および自己支持型の電解質膜51は、後にスーパーコンデンサを組み立てるために、基板から容易に分離される。]
[0074] ここで、電解液層51を製造する別の方法(方法2)を説明する。この方法において、方法1にて上述した電解液の中に無機粒状充填剤を導入することにより、機械的強度を強化し、ポリマー結晶性のレベルを低減する。方法1と同様に、高分子溶液は、高分子ホストを溶解することによって準備される。この場合は、溶媒中の0.34グラムのPVdF−HFP(ただし他のポリマーおよび量が可能)であり、1.7ミリリットルのNMP(ただし他のポリマーおよび量が可能)であり、3時間にわたって撹拌する(ただしより長時間またはより短時間が可能である)。結果として生じる溶液は、2時間にわたってイオン液体と混合される。この場合は、0.8ミリリットルの[EMIM][Tf2N](ただし他のイオン液体および量が可能)、および適切な量の無機微粒子(この場合は0.02グラムのゼオライトが無機粒状充填剤だが、他の充填材および量が可能)であり、それによって溶液中の充填材粉末の完全分散、およびイオン液体によるポリマーのゲル化を確実にする。結果として生じる混合物は、非接着基板上に流延された溶液によって処理される。この場合は、6.25平方センチメートルの表面積を有するスライドガラス(ただし他の基板が可能)である。溶液流延薄膜は、この場合は110℃(ただし他の温度が可能)において真空下(ただし大気圧および過剰圧力が可能)で加熱することにより、基本的に溶媒をすべて蒸発させ、無機充填剤を実現した電解質膜を形成する。得られた電解液層51は、後にスーパーコンデンサを組み立てるために、基板から容易に剥離することができる。]
[0075] 電解液層51を製造する第3の方法(方法3)において、予め作られた微孔質の浸透性ポリマーセパレータとして、この場合はW.L.ゴア&アソシエーツ(W.L.Gore&Associates)社から入手される(PTFE)膜(厚さ23マイクロメートル、細孔サイズ0.05乃至15マイクロメートル、細孔性50乃至70%)(ただし他の透過性膜が可能)を、選択されたイオン液体(この場合は0.5ミリリットル[EMIM][Tf2N]だが、他のイオン液体および量が可能)で含浸する。イオン液体の溶液中に膜を配置することによって、予め形成した微孔質の浸透性高分子膜をイオン液体に接触させる。この場合には、[EMIM][Tf2N]を含む皿の中に一片のPTFE膜(2×2平方センチメートルの寸法)を浸漬することによって行う。高分子膜は、イオン液体またはイオン液体/溶媒混合物と接触させつつ、加熱して高分子ホストを直接的にゲル膨潤させ、この場合は15時間にわたって110℃の真空(22InHg)下でそれを行う(ただし他の温度、時間および圧力条件が可能)ことにより、電解液層51を形成する。結果として生じる電解質膜は、イオン液体から取り出され、膜上の余分なイオン液体が除去され、この場合は膜を数分間にわたり垂下することによってそれを行う(ただし余分な液体を除去する他の方法が可能)。]
[0076] スーパーコンデンサは、集電板または非導電性基板(例えばPE)であり得る2つの支持基板49の間に、陽極および陰極のナノバッド電極50および電解液層51を挟むことによって組立てられる。コンデンサの端部は、エポキシ(図示せず)によって封止される。コンデンサ製造のためのセパレータとして、1つの電解液層51(厚さ約100マイクロメートル)を直接的に用いることができる。]
[0077] スーパーコンデンサを製造する別の手段としては、プラズマエッチングされたナノバッドを電極において用いることが挙げられる。スーパーコンデンサは、上記の方法1、方法2および方法3と同様に製造されるが、水または酸素プラズマを用いて更なるエッチング工程を適用することにより、グラファイトのナノバッド構造の制御可能な崩壊を生ぜしめて、フラーレン部分の開口部およびナノバッド分子のエンドキャップを形成する。]
[0078] 上記の例示的な方法によって製造されるスーパーコンデンサは、非常に魅力的な特性を有し得る。例えば、スーパーコンデンサの出力密度は、少なくとも約10Wh/kgのエネルギー密度を有して、少なくとも約10kW/kgであり得る。]
実施例

[0079] 当業者にとって明確であるように、本発明は上記の例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内において実施形態を自由に変更することができる。]
权利要求:

請求項1
カーボンナノバッド分子を含む素材の堆積物であって、前記カーボンナノバッド分子が、少なくとも1つのフラーレン基(2)を介して互いに結合する、ことを特徴とする素材の堆積物。
請求項2
前記カーボンナノバッド分子が、電気伝導経路のネットワークを形成する、ことを特徴とする請求項1に記載の素材の堆積物。
請求項3
前記カーボンナノバッド分子が、電気伝導経路の基本的に平行な配列を形成する、ことを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1項に記載の素材の堆積物。
請求項4
電磁放射によって電子を励起する手段を提供するために、前記カーボンナノバッド分子が、少なくとも1つのフラーレン基を介して官能基化される、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の素材の堆積物。
請求項5
前記堆積物のオン/オフ比が、1よりも大きく、好ましくは1×102よりも大きく、最も好ましくは1×104よりも大きい、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の素材の堆積物。
請求項6
前記堆積物の半導電性が、前記堆積物の密度、導電経路の方向における前記堆積物の長さ、前記導電経路に対する垂直方向における前記堆積物の幅、前記堆積物の厚さ、フラーレンまたはフラーレン状付加物の濃度、および/または前記堆積物の導電分子および半導電分子の相対量によって制御可能である、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の素材の堆積物。
請求項7
電子デバイスであって、カーボンナノバッド分子を含む堆積物を含む、ことを特徴とする電子デバイス。
請求項8
前記堆積物が、キャリア輸送またはキャリア蓄積の機能を提供する、ことを特徴とする請求項7に記載の電子デバイス。
請求項9
前記デバイスが、トランジスタである、ことを特徴とする請求項7乃至8のいずれか1項に記載の電子デバイス。
請求項10
前記トランジスタが、電界効果トランジスタ(18)である、ことを特徴とする請求項9に記載の電子デバイス。
請求項11
前記デバイスが、電極または透明電極(15、24、28、30)である、ことを特徴とする請求項7乃至8のいずれか1項に記載の電子デバイス。
請求項12
前記電極または前記透明電極が、ディスプレイ、光源、または太陽電池(32)における透明電極である、ことを特徴とする請求項11に記載の電子デバイス。
請求項13
前記デバイスが、電界エミッタ(17、19)である、ことを特徴とする請求項7乃至8のいずれか1項に記載の電子デバイス。
請求項14
前記デバイスが、光源、ディスプレイエレメント、コンデンサ(31)、太陽電池(32)またはセンサ(33)である、ことを特徴とする請求項7乃至8のいずれか1項に記載の電子デバイス。
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